子どもセンターパオのシェルター

 

こんなときに子どものシェルター

こんなときに子どものシェルター

17歳のあきは、幼いときから母親が再婚した継父から虐待を受けてきました。

殴る、蹴る、「お前はバカだ」の言葉の暴力が毎日。

「家は冷蔵庫の中の闇のようだった」

誰にも言えず家出をくり返し、母にも「おまえなんか死んだ方がまし」と言われた言葉が心に刺さったままリストカット、シンナー、覚醒剤、出会い系・・・・

生きてる価値も実感も見失って自分を傷つけ続け、家庭裁判所の審判で女子少年院に送られました。

でも、そのとき出会った弁護士の「あなたが悪いのじゃない。自分を取り戻そう」の一言を支えに少年院で学び、社会復帰を目指し仮退院の日が近づきましたが 家には戻りたくありません。かといって行くところもないあきに、面会に来た弁護士は「子どもセンターパオ」のシェルターを紹介。

あきはシェルターで、継父に知られることなく、安心して生活しながら、支えてくれるスタッフと、次の自立へのステップをゆっくり考えています。

 

シェルター「丘のいえ」の概要

虐待・暴力・いじめなどで傷つき、安心できる家庭や居場所がなく、泊まるところがない・・・ そんな子どものための緊急避難場所・・・それが子どもシェルターです。 パオでは、2007年4月、子どもシェルター「丘のいえ」を開設しました。みんなと一緒に過ごせる部屋、一人になれる部屋など、安心・安全な空間とともに、 スタッフが作る温かいごはんなどを提供し、まずは疲れた羽根を休めてもらっています。2011年末時点で合計20名の子どもたちが利用してくれています。 子どもシェルター「丘のいえ」は、利用してくれる子どもに何よりも安全で安心できる場所だと感じてもらうため、住所等の詳細は非公開です。

名称:シェルター「丘のいえ」
定員:5名
対象者:15歳から19歳(女性専用)
滞在期間:期間はおおむね2週間以内
シェルタースタッフ:研修を受けたスタッフが1人〜3人常駐
目的:安心できる家庭や居場所がない子どもに対し、緊急的に安心できる場所を提供します。
※秘密保持のため、住所、シェルターの詳細は非公開です。

自立援助ホーム「ぴあ・かもみーる」の概要

シェルター「丘のいえ」は、緊急避難場所ですので、短期間を想定しており長期滞在することができません。 安全・安心を感じほっとできたら、次のステップへの旅立ちです。 しかし、パオに来てくれる子どもたちは深い心の傷を負っており、傷を癒すまでには相当な時間がかかります。そんな子どもたちに、 いきなり自立を求めても、逆効果になってしまうことも多くあります。もう少し時間をかけ、傷ついた心を休める場所、生活にリズムを整え、 社会に出て行くパワーをつける場所が必要・・・そんな想いから、ステップハウス「ぴあ・かもみーる」を開設しました。 「ぴあ・かもみーる」は就労を前提としない施設ですが、児童福祉法上の自立援助ホームとして認められています。

名称:自立援助ホーム「ぴあ・かもみーる」
定員:5名
対象者:未成年者(女性専用)
滞在期間:おおむね半年から1年
目的:短期でアルバイトに行ったり、勉強したり、本人のペースや意思で、少しずつ自立を目指して生活します。 ぴあ・かもみーる写真


 

シェルターへたどりつくまでの流れ

子どもセンターパオでは子どもたちが緊急に逃げ込むためのシェルター「丘のいえ」を運営しています。愛知県の全児童相談所、 愛知県弁護士会など、さまざまな機関・団体と連携をし、子どもたちをサポートしていきます。

シェルターへたどりつくまでの流れ